アートメイク施術における注意事項
医療法人優美弘仁堂
【医療アートメイクとは】
医療アートメイクとは、皮膚の表皮層から0.02〜0.03㎜の部分に、専用の極細針を用いて人体に安全な色素を刺入・着色する施術のことをいいます。持続性のある「落ちにくいメイク」とも呼ばれ、主に眉・アイライン・口唇に施し、個人差はありますが一度皮膚に色素を入れるとその色の持ちは年単位で保たれます。染色後、一定期間が経過すると色調が徐々に薄くなっていきますが、色素の補充や修正により再現することが可能です。
日本国内では、医療機関でのみ行うことが認められた医療行為とされています。
※平成13年11月8日 厚生労働省医政医発第105号に準ずる医療行為
【経過】
施術部位は、3〜5日程度で痂皮(かさぶた)化し、1週間ほどで少しずつ瘡蓋が脱落していきます。施術直後は色調が濃く発色しますが、腕皮脱落と共に薄くなります。染色された色素は、時間の経過により変色・退色していきますが、完全に消えてなくなることはありません。
初回の施術の場合、色素の定着を安定・持続させるためには、4週間前後の期間を空け、2〜3回の施術を繰り返すことを推奨しています。(皮膚の代謝や色素の定着には個人差があります)
【施術によるリスク】
•一時的な症状: 腫れ・出血・内出血・発赤・熱感・しびれ・痂皮化・痂皮脱落・脱毛等
•アレルギー: 薬剤・金属・色素・ゴム・局所麻酔(リドカイン、キシロカイン等)・その他使用する備品によるアレルギー
※アレルギー反応が出現した場合は、施術を中断しアレルギーの治療を優先します。
•合併症: ヘルペス・感染症・肥厚性瘢痕・ケロイド・肉芽・肉芽腫・皮膚障害・角膜損傷・血管閉塞・陥没・感覚機能の低下・ドライアイ・化学物質過敏症等
•色素の定着に関する事項: 左右差・不均衡・不均等・色ムラ・退色・変色・形状の変化等
【禁忌または適応注意】
•妊娠中・妊娠の可能性のある方・授乳中の方
•持病や上記リスクに該当するアレルギーがある場合やアレルギー体質の方
•脳梗塞や肺梗塞等によりワーファリンやバッファリン81等の抗凝固薬・抗血栓薬を服用している方
•局所麻酔(リドカイン、キシロカイン等)でアレルギー・アナフィラキシー反応を起こした方
•ケロイド体質の方
•何かしらの感染症をお持ちの方(確認のための血液検査をさせていただく場合があります)
例)C型肝炎の抗体がプラスでも血液検査で抗原(C型肝炎ウィルス)がマイナスなら施術可能
•飲酒をされている方
•その他、医師により施術ができないと判断された方
主治医に許可を得た場合のみ可(※主治医による意見書等をご持参ください)
•長期間ステロイドを内服している方
•糖尿病を患っている方。特にインスリンを投与されている方。
•全身疾患で特別な治療を受けている方
【注意事項】
•感染予防のため3日間は朝夕に処方軟膏を使用し、その後はワセリン等で保湿をして下さい。
•痛みや腫れがある場合は施術部位を冷やしてください。
•腫れ・出血・かゆみ等の症状が続いたり異常を感じた場合は当院へご連絡ください。
•かさぶたは自然に剥がれるのを待ち、無理に剥がしたりしないよう注意してください。
•当日の激しい運動、サウナ、入浴(シャワーは可)、飲酒、施術部位のメイクはお控えください。
•洗顔は当日から可能ですが、痛みや腫れが治まるまで創部を擦らないようにしてください。
•治療前後1ヶ月程度は日焼けに注意してください。また、退色・変色予防のため、施術部位に紫外線に当たらないよう日頃からUVケアを行うように心がけてください。
【その他】
•医師の管理・指導のもと看護師による施術となります。
•骨格や噛み癖、筋肉の使い方により表情も常に変化するため、左右を均等に揃えるには限界があります。
•施術による仕上がりや必要な回数には個人差があること、また100%の仕上がりを約束するものではないことを予めご了承ください。
•施術前のデザインと仕上がりのイメージに相違が出ることがあります。
•施術部位によりダウンタイムが長引く場合があります。(フルリップ)
•骨格等の個人の性質を無視したご要望や、過度なご要望には添えない場合があります。
•他院にて施されたアートメイクの修正は、場合によりお断りさせていただくことがあります。
•心療内科・精神科に通院中の方は、医師の判断で施術をお断りさせていただく場合があります。
•一度施術を行なうと、施術前の状態に完全に戻すことはできません。
•経時において退色・変色が起こった場合は、修正により再現することが可能です。(別途料金がかかります)
•施術により起こり得たリスクによる払い戻し等はいたしかねます。
•また、治療によって生ずる合併症に対して総合的治療を要する場合は、別途診察料・処方薬等を含む治療費がかかりますので予めご了承ください。
【眉】
•1本1本毛流を描くストローク技法で施術した場合、経時にはグラデーションで施したように変化して見えることがあります。
•レーザートーニング等の色素に反応する治療を受ける際は、施術箇所に照射しないよう注意が必要です。
【アイライン】
•目尻を伸ばしたテール付きデザインは、肌質・皮膚の弾力・目の形などにより左右差が生じる場合があります。
•インライン(目の生え際の内側粘膜の部分)への染色は基本的にお断りしています。
•毛細血管の位置を肉眼で確認することはできないため、特に目頭・目尻については、色素が血管内に流入し、滲んだようにみえることがあります。
•まつ毛エクステを装着する場合は、アイライン施術後1週間は空けるようにしてください。
【リップ】
•目オーバーリップ(ご自身の口唇よりも大きく染色する場合)は基本的にお断りしています。
•口唇にくすみがある場合、色素を染色することでくすみが表面化し黒く発色する場合があります。
•施術当日は、創部に雑菌が入らないように飲み物はストローを使用して、食べ物が直接唇に触れないように気をつけてください。
•体質や体調により、施術後1〜5日経過するとヘルペスを発症する場合があります。発症から18時間以内に特定の抗ウィルス薬を内服していただくと回復が早まりますが、発症後は十分な休養をとるようにしてください。
【ホクロ】
•レーザートーニング等の色素に反応する治療を受ける際は、施術箇所に照射しないよう注意が必要です。
【リップ】
•施術後にMRI撮影を受ける予定のある方は、カウンセリングの際に必ずお申し出ください。医療アートメイクを行った後に当該部位のMRI撮影を行う場合、ごく稀ですが、色素に含まれる微量な金属質が反応し、熱感・熱傷を起こす可能性があります。引き続き検査を受ける際には、念のため主治医および放射線技師に医療アートメイクを施した箇所をお伝えください。
【ご予約・キャンセルについて】
•次回の施術間隔は を空けてください。施術後2か月以内の施術はできません。
•定期的な来院が必要な施術です。計画的なご予約をお願いします。
•キャンセルについては別途定めている「アートメイク施術予約キャンセルポリシー」の通りとなります。
•治療には副作用が発症する可能性があることもご理解いただいた上でお受けください。
•治療効果がご期待に添えない場合や副作用が発症した場合でも費用の返還はありません。当院で診察し治療いたします。副作用に関わる他院での治療費は患者様ご本人のご負担になりますことをご了承ください。